真実を知る物語シリーズ第2弾。
第1弾はこちら。
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あなたは目を覚ましました。
あなたは何も覚えていません。
今がいつなのか、分かりません。
ここがどこなのか、分かりません。
あなたは宙にプカプカと浮いています。
目の前にはただ、ひたすら白が続いてる。
前にも、後ろにも、右にも、左にも、上にも、下にも。
見渡す限り、ずーーーっと真っ白。
「この白は一体どこまで続いているのだろう?」
そんな疑問が生まれます。
周りには、何もありません。
どれくらいの時間がたったのだろう?
いや、全く時間は過ぎていないのかもしれない。
どのくらい移動しただろう?
いや、全く空間は変わっていないのかもしれない。
宙に浮かびながらあなたは、
上も、下も、右も、左も、前も、後ろも、過去も、未来も、
全てを見失っていきます。
終いには、あなたの頭にひとつの疑問がよぎります。
「私は一体、何者なんだろう?」
周りには何もなく、
自分が大きいのか小さいのか、
高いのか低いのか、
熱いのか冷たいのか、
善いのか悪いのか、
楽しいのか苦しいのか、
強いのか弱いのか、
賢いのか愚かなのか、
美しいのか醜いのか、
さっぱり分かりません。
何も分からず、途方にくれます。
あなたは強く願いました。
「自分が何者かを知りたい!」
すると、目の前に小さな黒い点が生まれました。
あなたはそこで初めて知ります。
今、自分がいる場所が「ここ」で、
今、黒い点がある場所が「あそこ」だということを。
あなたは黒い点に向かって歩き出しました。
そしてそこで、初めて知ります。
さっきあそこにいた自分は、「過去」で、
今ここにいる自分は、「現在」だということを。
あなたは、黒い点のお陰で空間と時間を認識し始めます。
あなたの考察は続きます。
「私は、あの点よりも大きい」
「私は、あの点よりも鮮やかだ」
「私は、あの点よりも頭がいい」
あなたは、黒い点とあなたとの関係間に様々な情報を手に入れ、不確かな自分自身を定義していきます。
あなたは、黒い点のお陰で、空間や時間を認識するだけでなく、自分自身が何者かを知り始めたのです。
あなたはさらに願いました。
「もっともっと自分自身を知りたい!」
すると、大地が生まれ、天が生まれ、重力が生まれ、人が生まれ、世界に色がつき始めました。
あなたは歓喜します。
これでさらに、自分自身が何者かが分かるようになった!と。
これに気を良くしたあなたは、自分自身を知る為に必要なものを全て創りあげます。
「今回の人生では、この使命を達成するためにここに試練を置こう」
「今回の人生では、これを表現したいからこのタイミングでこの人を登場させよう」
そして様々な準備が整い、
「よし、ここで自分が体験したいことを全て体験しよう!」
そう決めたあなたはやがて、眠りに落ちていきます。
そして、全てをスタートさせます。
大きな産声とともに。
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僕たちの人生の目的は、一体何でしょうか?
やりたいことを思いっきりやること、
自分の使命を成し遂げること、
自分自身は何者かを見つけ出すこと、
きっと、人それぞれ答えが違うでしょう。
だけど言えるのは、人は自分一人だけでは何もできないし、自分が何者かも分からない、ということ。
なぜなら、人は自分以外の何かとの関係で、自分自身を見いだしていくものだからです。
もしこの世界が、あなたが体験したいこと全てを体験する為に創られ、
その為に必要なものを全て、自分で用意していたのだとしたら、
あなたの身の回りにあるもの、人、環境は、どのように映るでしょうか?
もし、あなたが産声をあげたその時から今に至るまで、
あなたにとって不必要な体験は何もなく、自分自身を知るために必要な体験ばかりだとしたら、
あなたが今までしてきた経験、思い出、トラウマは、どのように映るでしょうか?
あなたの周りには、いろんな人がいるでしょう。
あなたを励ます人、共に歩んでくれる人、立ちはだかる人、攻撃してくる人、喜ぶ人、悩む人、導く人、そそのかす人……。
中には、嫌いな人や苦手な人もいるかもしれません。
だけどそういった人が、あなたがやりたいことをやるため、自分自身を知るために、ただ必要な役割を担っているだけだとしたら、あなたはその人のことをどう思いますか?
あなたの今までの人生には、いろんなことがあったでしょう。
楽しい記憶、苦い記憶、貴重な経験、恥ずかしい経験、一生の思い出、心の傷跡……。
中には、二度と経験したくない体験や思い出したくないトラウマもあるかもしれません。
だけどそういった体験が、あなたがやりたいことをやるため、自分自身を知るために、ただ必要な道へ導いているだけだとしたら、あなたは今までの体験をどう思いますか?
僕たちはの人生の目的は人それぞれです。
だけど、それぞれが自分が望む人生を選択し、自分自身という人間を定義していきます。
そしてそれは、決して一人ではできないことなのです。
僕たちは、生まれてくるときに「宿命」を設定してこの世に生を受けます。
一見変えられないように思えるもの、自分の体、性別、親、家庭、環境、生まれる場所、生まれる時間、その全ては必然で、目的のために自分で選んでくるのです。
僕たちは、生まれてきた後は「運命」を選択して生きていきます。
自分で選択して変えていけるもの、職業、住む場所、思考、言葉、行動、自分の表現方法、体験、その全ては自由で、自分の好きなように表現できるのです。
あなたの世界に登場した人やものには全て、意味があり、役割があり、無駄なものは一切ありません。
なぜなら、もともとこの世界には、全てがつながったたったひとつの魂しかないのですから。
自分たちを切り分けて、お互いを比べ合うことでしか、自分が何者かを知ることができないのですから。
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